メダカの飼育でよく使われる「投げ込み式」のろ過フィルター。実は、ろ過能力をさらにアップさせ、水流もやわらかくしてくれる、ジェックス(GEX)の「パワーアップパイプ」というアイテムがあります。
実際にパワーアップパイプを使ってみたので、同社のロカボーイで検証しました。ろ過能力がアップしたかどうかの検証はしていません。
メダカは強い水流が苦手です。本当に水流がやわらかくなるのかをメインに検証しました。
ろ過能力アップについてはメーカーの公式YouTubeで検証されています。
この記事では、パワーアップパイプのろ過能力はアップするとの前提の上、水流の強さは?泡のはじけ具合は?を検証すべく、使ってみた使用感と注意点をまとめました。
使用環境
パワーアップパイプを使用した際の環境は次の通りです。
水槽 | 40cm水槽 |
ブクブク | ジェックス ロカボーイS |
エアポンプ | ジェックス イーエアー1000SB |
パワーアップパイプの水流は強い
いきなり結論ですが、パワーアップパイプから排出される水流は強いです。
そりゃそうです。ろ過能力がアップするので水流も強くなって当然。
実際に使用している場面がこちら。
グリーンウォーターじゃないかというツッコミはさておき、ろ過された水がけっこう勢いよく排出されています。
あれ?排出が強い?ということは本当に水流がやわらかくなっているんだろうか?
水流が無駄にかき回されないのでメダカにやさしい
パワーアップパイプの箱書きにはこう書かれています。
吐出口の位置を調整することで、水槽内全体にやわらかな水流を作り、水よどみや止水を軽減します。また、強い水流を好まない金魚・メダカ・稚魚等の飼育にも最適です。
吐出口が上部から横に向かってあることで、大きく回る水流ができ、結果的に水槽全体ではゆるやかな水流になっているということのようです。
「排出される水流が弱くなる」わけではありません。弱くするだけならポンプの空量をコックで調節すれば済みますよね。
メーカーによると吐出口の高さにより
- 水面と水平:水流が起きやすい
- 水中に沈める:水流をやや抑えられる
とのこと。
» ジェックス公式サイト(外部サイト)
たしかにロカボーイだけでブクブクしているときよりは、水槽内が下からかき回されていないようです。メダカたちも水流に逆らって 一生懸命に泳いでいる様子はありません。
もし水流が強そうだったら、より水中に下げてみるとよさそうですね。
強い水流に弱いメダカ飼育にピッタリです。
ブクブク泡の飛び散りが少ない
ロカボーイなどの投げ込み式ろ過フィルターを使うと、通常は水面で泡がはじけて細かな水滴が水槽周辺に飛び散ってしまいます。
フタもびちゃびちゃです。
水槽にフタをしないとこんなことに!
しかし、パワーアップパイプでは、泡が上に向かってピチピチはじけないのでフタもそんなに汚れないし、フタがなくても四方八方に泡が飛び散るということもありません。
これはけっこう大きなメリットですね!
パワーアップパイプ使用の注意点
使ってみて気になった注意点は2つあります。
- メダカの侵入に注意
- 吐出口を水面に出すとちょぼちょぼ
メダカの侵入に注意
1つ目はパイプへのメダカの侵入です。
ある日、夜間のポンプを停止していたことがありました。朝水槽をのぞくと、メダカがパイプの中であっぷっぷ!
抜け出せない状態になっていました。おそらく夜間に吐出口から入ってしまったようです。
この件以来、ポンプを止めているときはパイプを水面に出すようにしています。
吐出口を水面に出すとちょぼちょぼ
パワーアップパイプは水槽の大きさ、水深に合わせて高さを調節できるようになっています。
パイプをスライドさせて調節
吐出口を水面より上に出してしまうと、吸い上げられた飼育水が切れの悪いおしっこのようにちょぼちょぼとしか排出されません。ポンプの力が足りないためで、勢いよく排出させるには、ポンプの強さを上げる必要があります。
こんな勢いではろ過も不十分なのが一目瞭然です。
パワーアップパイプは、泡の勢いを水中に排出することで水の推進力を得ていると推察されます。通常のポンプ力でパワーアップパイプの能力を最大限に生かすには、水面以下までの高さに調節した方がよさそうです。
パワーアップパイプまとめ
検証の結果、パワーアップパイプは投げ込み式ろ過フィルター単体で使用するよりメリットが大きいと感じました。
- ろ過能力アップ
- やさしい水流
- 泡の飛沫の軽減
パワーアップパイプは他社の投げ込み式ろ過フィルターとも互換性があります。ジェックスのロカボーイだけでなく、水作(Suisaku)の水作エイトでも使用できますよ。
ろ過能力の向上とメダカに優しい水流を求める方にオススメ!